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東京フィールドワーク:マザーアーキテクチュア 遠藤幹子さん

「遊び心の本質とは」イノベーターズ100広島、東京フィールドワーク二軒目は、マザーアーキテクチュア代表で建築家の遠藤幹子さんにお会いしました。

 

遠藤幹子さんは子供なら一度は必ず見たことがあるNHKの教育番組「いないいないばあっ!」のセットや、お台場・未来館の「おやっこひろば」の生みの親。そのほかにも箱根の彫刻の森美術館やザンビアのマタニティハウスに到るまで、とにかくそこにいる人たちの好奇心や探究心をくすぐる仕掛けをたくさんご存知の方。その遠藤さんに長時間にわたってお話を伺うことができました。
http://mother-architecture.org/

 

そしてお話を伺ったのは、その遠藤さんの数々の作品を支えるカラフルな家具や遊具を生み出してきたSIX INCH社のショールーム。今回は遠藤さんとSIX INCHさんのご好意で特別に会場として提供いただきました。

 

カラフルな塗装の下は主にウレタンフォームで、かなり大きくて安定感のある椅子でも子供達が軽々と動かせる優れものです。また塗装は木材や金属にも施すことができ、かなりデコボコした部材でも角がなく優しい座り心地。

 

遠藤さんとSIX INCHのみなさんの会話からはいつも新しいものを共に生み出してきたという信頼関係が垣間見え、そのやりとりからも大いに刺激を受けました。
http://sixinch.jp/

 

参加者は各自遊び心のある椅子を選んでいざ遠藤さんのお話を伺います。ワクワクする、ドキドキすることももちろん重要ですが、その向こうに作る側も遊ぶ側も五感を最大限使う、ということの大切さが見えて来ました。

 

たとえば美術館一つ取っても親はつい「この作品はあの有名な〇〇という人がね…」と御託を並べがち(私自身も身に覚えがあります苦笑)。しかしそれでは子供は作品の良さを感じたことにはならない。彫刻の森美術館では、遠藤さんが作品をデフォルメした造作をキッズスペースに置いたそう。するとそのあとみた作品は「〇〇さんの作った有名な何か」ではなく、「さっき一緒に遊んだやつだ!」となる。親が湧くだけでなく、その姿形まで、彼らの中にはしっかりと刻み込まれています。

 

またザンビアのマタニティハウスも、好奇心や探究心を喚起し、現地の人々に関わってもらうことで、いい意味で遠藤さんから「手離れのいい」プロセスになっています。コンテナを元に作り出されたマタニティハウスは、いまや6軒目。壁を塗り、歌い継がれたその工法はいつしか別の村へと伝わり、今や遠藤さんがむしろ最初から関わらない方がうまくいくのではないかとのこと。すごい!

 

建築家としてのあゆみと共に、御自身がどう人生を生きてこられたのか。成功したお話だけでなく、中には大きな失敗もあったと率直にお話いただきました。ワークとライフ、私たちはその2つを切り離しがちですが、お話を伺っていくうちにその2つが重なり合うことで、仕事だからと言い訳しない環境で常に新しいものを生み出してきたということが垣間見え、遊び心だけでなく身の引き締まるお話。

 

とてもワクワクしたインタビューでしたが、同時に子供、大人にかかわらず遊び心ときちんと向き合うこと。その背景にビジネスや特定の業界通説に頼りがちな大人に対し反省を促すものでもありました。

 

スタッフである私にとっても大きな発見と刺激をいただいたインタビューでした!

 

Facebook投稿より転載)

Photos by Kokoro Kawahara